単声書簡

個人という灯台から

【書評】「音大卒」は武器になる を読んで

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2年前に出版された、【「音大卒」は武器になる】、を読んだ。
はっきり言って、買ってまで読むものではない。

音大生なら、こんなものを読む暇があるなら、詩や小説や伝記といった本を読んで演奏における表現の幅を広げてほしいし、何より周りの大人が良かれと思ってこの本を差し出して学生を脅かす“ウザさ”が容易に想像できる。

 

音大卒が就職するにはどうしたらいいか?ということへの答えとして、
ESの書き方、面接のポイントなどが綴られているが、ちょっとインターネットで調べればよく言われているような、当たり障りのないものばかり。

 

結局のところ、音大卒は武器にならない。
もっと言えば、そもそも卒業した大学の名前を武器にするという発想自体、もう時代錯誤になりつつある。
個人の実感として、音大卒だから就職できないのは嘘だ。
音大卒だってソツなくきちんとできていれば採用されるし、初めは契約社員として採用され、1,2年後に正社員になった人、3つ4つと内定を取っていた人も、元音大生の知人(いずれも20代)に何人もいる。30歳になってから就職して結婚し、家を買った人も。

よほど名の知れた企業でもない限り、大学はそれほど関係がない。

 

それにしても音大まで就職訓練校と成り下がってしまうのか。教養は何処へ行ったのだろう。
知に対し開かれた美しい時代は。